小学校は別だった。その中学校は2校の小学校から入学してくる。
尚更、別の小学校なので面識はなかった。彼は秀才の秀才で、小生はやんちゃ坊主。
クラブ活動も別々で、3年間クラスも一緒になったことはない。廊下で見かけても、小生の顔を見たかどうか位で
早々とすれ違い口もきいたことがない。おそらく「こんなやつを相手にしても仕方ない!」と思ったのだろう!!。
彼は案外、寡黙で真面目な学生だった印象が強い。小生の中には「〇〇は勉強ができるんだよなー」とだけの思い出。
何かのテストで何回か成績が廊下に貼り出された。小生は中の中から上?、彼は超上位に位置していた記憶がある位だ。
最も、上位を見ても自分の名前がないので見る必要もなかったのだ。彼は市内の進学校へ入学し、大学は私学の雄に入った。
小生は落ちこぼれなので社会人となった。
それからは会うこともなく、思い出すこともなく過ぎた。
40歳半ばで学年会があった。その時見たのが以前の彼とは全く違った印象で、眼光も鋭く恰幅の良い中年に見えた。
なんとなく興味があったので小生から話しかけてみた。最初はややシャイだなと感じたが、アルコールが進むに
連れて話が弾んだ!!。結局3次会まで行きかなり彼と話していた記憶がある。その後何回か学年会で会った。
この時も小生から寄って行き、どんな人生を歩んで来たのか興味津々だった。彼も興味を持っていてくれたようだった。
あることがきっかけで川越で数人で飲むことになった。それからは年に2~3回程高田馬場や、新宿で落ち合い昔話に花を咲かせている。彼は酒豪で果てもなく飲むと言う感じ。小生はヘロヘロになり、レッドアローですぐ眠る。終点迄なので
安心して熟睡ができるのだ。
「小生は何故秀才の彼と気が合うのだろう?!」といつも考えていた。彼の頭の良さに惹かれているのだ
と気づいた。なんでもよく知っていて、小生とは別の世界を歩んできたのだ。会話の中でたまに難しいことを言うので、
「聞かぬは一生の恥」とことわざにあるように、解らないことは質問している。大変勉強になる。
今更勉強になるなんてと思うだろうが、小生は「生涯学習」と決めている。なんでも知っていれば話題に入れる。
一方、彼は小生のやんちゃな所に興味があるらしく、大体飲む度に昔のやんちゃ話を聞いてくる。
小生は面白おかしく話をこねて、ユーモアを交えて返答する。これもアルコールのおかげ。
但し、とんでもない言葉使いだとか、間違った表現をすると笑われてしまうと思い、緊張はしているのだ。
そんな関係が3年程続いている。が、コロナで昨年は一度も会っていない。昨年の暮れに電話で話したきりだ。
早くコロナが終息し、普通の生活に戻りたいものだ。また彼と酒を酌み交わす事を楽しみにしている。
「袖振り合うも多生の縁」なのか。
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